製造業における「品質管理」の業務は、確かな品質の製品を安定して生産・提供し、消費者や社会のニーズに応えるための重要な企業活動に位置づけられています。
とくに近年は、技術継承問題や人手不足などの影響による品質低下も不安視されており、品質管理の不備によって不適合品(不良品)が一度でも市場に流通してしまうと、顧客からの支持や社会的信頼を取り戻すことは容易ではありません。そうした背景から、自社製品の品質を保つ品質管理への取り組みは、製造業を中心にますます重要度を増しており、その基準も年々厳しくなっています。
そこで今回は、製造業の仕事に携わる上で知っておきたい「品質管理」にフォーカス。製造現場における品質管理の基礎知識や、具体的な業務内容・手法など、押さえておくべきポイントを徹底解説します。
品質管理(Quality Control)とは、自社の製品を製造したりサービスを構築したりする際に、不良品や不備がないかを検査・検証し、その品質を一定に保つための業務活動を指します。
たとえば、工場などの製造現場では、各工程での作業や測定・検査などの精度を高めて均一化し、製造プロセスにおいて不良品の発生を防ぐことが基本となります。また、製品に不良品が含まれていた場合、なぜ問題が発生したのか、どの工程で発生したのかを確認・分析し、早急に再発防止の改善策を講じなければいけません。
とくに、自動車や食品、医療系などの関連メーカーでは、製品の品質に問題があると重大事故や健康被害にもつながりかねないため、従業員一人ひとりにも「不良品を出さない」という高い品質意識と、日々の業務管理の徹底が求められます。
ではここからは、品質管理の主軸となる「工程管理」「品質検証」「品質改善」の3つの基本業務について、それぞれ詳しく見ていくことにしましょう。
次に、品質管理を実践するためのベーシックな手法として、製造業を中心とする多くの企業で活用されている「PDCAサイクル」と「QC七つ道具」について解説します。
【PDCAサイクル】
この「PDCA」とは、計画(Plan)・実施(Do)・評価(Check)・改善(Action)の頭文字で、これら4つのアプローチをサイクルとして回し、継続的に実行することで業務の最適化を図り、品質の改善・底上げにつなげていきます。
【QC七つ道具】
「QC七つ道具」とはその名の通り、品質管理(QC=Quality Control)の業務に役立つ7種類の統計的手法のこと。これらの手法を活用して、製造現場のデータを統計的な観点で分析・評価し、潜在的な問題や課題を可視化することもできます。
以下、7種類の各手法について解説します。
── 今回は、工場などの製造現場に欠かせない品質管理の基本業務や、その具体的な手法について解説しました。先述したように、製造業における品質管理は、現場で製造に携わるスタッフはもちろん、生産設備の保全・メンテナンスや、製品の設計・開発に携わるエンジニアなど、すべての従業員が高い品質意識をもって、日々の業務に取り組むことが重要となります。
そのため、近年は製造業の大手企業を中心に、品質管理の知識を養成・評価する「QC検定」を全従業員に推奨する動きも広まっています。QC検定は職種や業務経験を問わず、誰でも受験することができますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
※「QC検定」に関する詳しい解説はこちら
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